『みちのく巡礼』宮城・岩手・福島の寺院に「祈りの場(札所)」を創設し、巡礼の道を創ることを目指して|みちのく巡礼について

みちのく巡礼について

東日本大震災で、大切な人を亡くされた方々のために

一般社団法人 みちのく巡礼は、東日本大震災で亡くなられた方々を慰霊する「祈りの場」を被災地の寺院に創設する活動を行っている非営利組織です。

家族や友人など大切な人を失い、悲しみを抱いておられる方々のために、犠牲者の慰霊と傷ついた心を癒すための祈りの場を創ります。

未来の命を守るために

「津波襲来の警告」として先人たちが残した「津波石」や「津波記念碑」などに込められた思いは、残念ながら東日本大震災への警鐘として現代の私たちに届くことなく、多くの尊い命が犠牲となりました。

この反省を踏まえ、東日本大震災が残した教訓を、地域に根差した寺院の継承力と伝承力を活かし、「世代を超えて人から人へ語り継ぐ」仕組み作りを行います。

みちのく巡礼 活動主旨

  • 東日本大震災犠牲者を悼み、自らも癒される場、心の拠り所となる場の創設
  • 東日本大震災の「伝承」
  • 自らの命を自ら守る「防災意識」の啓発
  • 東日本大震災被災地の「復興」につながる活動

凛とした背中
~みちのく巡礼への熱い想い~

古希を迎え 人生の集大成として
とてつもなく大きいことに取り組みにはじめた
東北に東日本大震災への祈りの道を創ることだ
私は震源地に最も近い金華山で大震災に遭遇した
建物崩壊の危機 がけ崩れ最中の津波避難
さらには巨大津波の高台襲撃を受けながら
3度も命拾いした
天からか 大自然からか それはわからない
何か大きな存在によって 生かされたような気がした
「人のために役立て!」と ドンと背中を押された思いがした
だから被災地に足しげく出向いた
被災地の人々は手を合わせる場所がほしいと言う
亡くなった身内や知人を悼み自分自身も癒される
そんな祈りの場があるといいな、と語る
被災地以外の人びとも犠牲になられた方々に
祈りをささげに行きたいと言う
そんな願いに応えたいと思った
震災一年後には 小学四年の孫と二人で 四国八十八ヶ所を歩いた
東日本大震災の犠牲者を追悼しながら 孫や四国の人々に震災を伝えた
そんな経験から 震災犠牲者追悼の巡礼地を東北にも創ろう
これこそが自分に課せられた使命だと強く思った
財産、人生、歴史や文化まで 全てを破壊しつくした大地震と大津波
多くの人々に苦しみを与え 不安を抱かせ続ける放射能
悲しい記憶や大きな犠牲の中から生まれた
貴重な教訓を後世に伝えなければならない
今までの人生は これをやり遂げるための
基礎造りだったように思える
この歳になって自分の背中に
今までとは一味違った凛とした人生模様が 描き加えられたような気がする

みちのく巡礼のあゆみ

2011年  3月
現理事長が東日本大震災で震源に最も近い金華山で命拾い。生かされた命を役立てることを決意
2011年  3月
被災地でボランティアと慰霊をしながら寺院の意向を聞き取り
2012年  3月
小学4年の孫と「鎮魂・復興を祈る四国歩き遍路」
2012年  4月
祈りの場創設活動を本格的に開始
2013年  8月
みちのく巡礼創設実行委員会設立
2014年  1月
一般社団法人みちのく巡礼設立
2014年  9月
福島被災地を巡る旅
2014年10月
巡礼地創設検討委員会(メンバー:理事と12名の地区代表住職)設立
2015年  3月
防災講演会
2015年  6月
震災を伝えるDVD『みちのく巡礼 次世代に語り継ぐメッセージ」制作
2016年  5月
みちのく巡礼札所会設立
2016年  7月
宮城県の札所で巡礼者受け入れ
2016年  9月
宮城県南巡礼ツアー
2017年  3月
宮城県北巡礼ツアー
2017年11月
仙台方面巡礼ツアー
2018年  1月
宮城県の札所番号決定
2018年  3月
震災を伝えるDVDを宮城県内図書館に寄贈
2018年  4月
公式ホームページ開設
2018年  6月
定例会議を理事会に改変、副理事長設定
2018年  6月
札所紹介動画You Tubeアップ開始
2021年  1月
事務局を登米市福田寺に設置
2022年  4月
本部を仙台市から登米市福田寺へ移設
2022年  4月
新理事長と新札所会会長が就任
2022年  8月
みちのく巡礼リーフレット(宮城県版)作成
2022年10月
法人名称ロゴマーク商標登録認可
2023年  3月
みちのく巡礼公認専用御朱印帳作成

みちのく巡礼の将来構想

みちのく巡礼は、東日本大震災犠牲者慰霊すると同時に、震災の教訓を永く後世に伝えることを大きな目的としています。
四国遍路では、地域住民などが巡礼者への慈悲として自然に生まれた習慣が、「お接待」という形で1200年という長い年月を経て引き継がれてきました。現代でもこのお接待の精神が、祈りの場である札所、地元住民、宿・産業・観光などに受け継がれ、これらが一体となって四国を訪れる人々を温かく迎え入れるというシステムを作り上げています。
東日本大震災を末永く後世に語り継いで行くには、四国遍路をモデルにした同じような体系や文化を作り上げてゆくことが有効な方法であると考え、みちのく巡礼では次の図のような体系づくりを目指してしています。
このような巡礼の体系と文化を東北の地に育てていくのには、相当な時間と多くの労力を必要とするに違いありませんが、札所会、地元の方々、地元行政・企業・観光のご協力をいただきながら、微力ながら努力して行きますのでよろしくお願いいたします。

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